Pythonでできることを初心者向けに解説!自動化や業務効率化、スクレイピング?

本記事ではPythonでできることを、プログラミング初心者に向けてわかりやすく解説します。

Pythonはサーバーサイドで動く言語で、動的なデータを取得することが得意です。
Pythonは人工知能や機械学習の側面で注目されている言語であり、他の言語と比べてシンプルにコードを記述できるため、近年人気が高まっているプログラミング言語のひとつでもあります。

Pythonでできることまとめ
✓機械学習、人工知能の開発
✓業務効率化、スクレイピング
✓Webサービス・Webアプリケーションの開発
まずは実際にPythonがどのような現場で使われていて、どのような開発案件があるのかを見ていきましょう。

Pythonでできること

Pythonでできること

Pythonでできることの例として、次のようなものが挙げられます。

  • Pythonで機械学習ができる
  • Pythonで作業の自動化ができる
  • Pythonでスクレイピングができる

1, Pythonで機械学習ができる

Pythonで機械学習ができる

Pythonでできることの例として、もっとも代表的なものが「機械学習」です。
機械学習とは、コンピューターが大量のデータを参考に学習し、データの分類や予測などを行う技術のことを指します。

例えば東京スター銀行では、sAI Searchと呼ばれる人工知能搭載型の検索エンジンが採用されています。

機械学習する検索エンジン

人工知能が「りんご」「林檎」「Apple」などと言った表記ゆれを学習したり、検索エンジン利用ユーザーのフィードバックを参考に学習したりすることで、より検索精度の高いサービスが展開できるようになるのです。
皆さんが普段使いしているGoogleの検索アルゴリズムにも、機械学習が取り入れられていると言われています。検索キーワードに対して関連度の高い記事が上位表示されるように、人工知能が日々学習を繰り返しています。

Pythonは以上に紹介した機械学習を行うための言語として注目を浴びているため、実際の開発案件も「人工知能」や「機械学習」に関連する領域でのプロジェクトが多くなっています。

案件例1. 画像処理アプリケーションの開発


業務内容
画像処理を行うアルゴリズムの開発担当
基本設計からテストまで

応募に必要なスキル

・Pythonを用いた開発経験
・画像を用いた深層学習の経験
・機械学習、深層学習に関する知見
・GithubやGitlabを用いたチーム開発経験

報酬(月額)
~750,000円

※開発案件例は架空のものです。

2, Pythonで作業の自動化ができる

業務効率化

Pythonで作業を自動化することができます。

例えばWebサイトでデータを調べて、データを抽出する単調作業をしたことはありませんか?
Pythonを利用すれば、単純作業を自動化できます。

さっそくですが、次のコードを見てみましょう。

from selenium import webdriver #webdriverの導入
import requests
from selenium import webdriver

driver = webdriver.Chrome(executable_path=r"/Applications/chromedriver") #ブラウザの立ち上げ
driver.get("https://www.google.com/?hl=ja") #Googleにアクセスする
search = driver.find_element_by_xpath("/html/body/div[1]/div[3]/form/div[1]/div[1]/div[1]/div/div[2]/div")
start.send_keys(“検索キーワード”) #検索キーワードを入力
driver.find_element_by_xpath(”/html/body/div[1]/div[3]/form/div[1]/div[1]/div[3]/center/input[1]”).click() #検索ボタンをクリック

h3 = driver.find_elements_by_tag_name(“h3”)
print(h3) #h3を取得

これはGoogle Chromeで特定キーワードを検索したのち、検索結果の記事タイトルを自動で取得するコードです。

ほかにも競合メーカーの商品価格情報を自動収集したり、株価の変動情報を常にキャッチアップし続けるプログラムを組むことができます。先述した機械学習を組み合わせれば、株価予想AIの開発も可能です。

案件例2. 経済メディアプラットフォームの開発


業務内容
Pythonを使用してビジネス情報収集向けプラットフォームを開発する

応募に必要なスキル
・Pythonを用いたWebアプリケーションシステムの開発経験3年以上
・ソフトウェア開発に関する知見
・機械学習または自然言語処理分野の専門知識と実務経験

【歓迎スキル】
・機械学習または自然言語処理分野の英語論文の読解力
・PyTorch, TensorFlow等の深層学習フレームワークを用いた実務経験

報酬(月額)
~750,000円

※開発案件例は架空のものです。

3, PythonでWebサービスの開発ができる

webサービスの開発

Pythonには豊富なフレームワーク・ライブラリがあるため、様々な種類のWebサービスも開発できます。

例えばDjango(ジャンゴ)はPythonのWeb開発用のフレームワークです。Webサービスを展開するための基本機能を再現できるようになっているほか、セキュリティ脆弱性へのカバーも配慮されています。
FlaskはPythonでWebアプリケーションを開発するために用意されたフレームワークで、簡単にアプリケーション開発ができることで高い人気を誇っています。最近はCSSのフレームワークであるBootstrapと組み合わせてUIを用意することが流行している印象です。

pythonで作られたwebサービスの例:dropbox

Pythonで構築されたWebサービス:DropBox

案件例3. WEBアプリケーションの開発


業務内容
仕様書作成から構築、モバイル向けアプリの政策・改修

応募に必要なスキル
次の言語でWebフレームワークを用いたWebアプリケーションの開発経験
・Python
・PHP
・JavaScript

【歓迎スキル】
・モバイルアプリの開発経験
・Unityを用いたアプリ開発経験
・組み込み(遊戯機器)制御の開発経験

報酬(月額)
~750,000円

※開発案件例は架空のものです。

Pythonでできることは、注目を浴びがちな人工知能や機械学習だけでなく、WebアプリケーションやWebサービスの開発など様々です。「プログラミング言語に作れないものはない」と例えられるように、一つの言語を覚えてしまえばたいていの物は開発することができます。

それでも言語によって得意なことや不得意なことがあるからこそ、機械学習ならPythonだといったように、代表的な「できること」を紹介することができるのです。

プログラミング言語の比較表
言語名 人気ランキング 案件の数 案件平均単価 習得のしやすさ 環境構築のしやすさ できること
C++ 1 ★★★★★ 71万円 ★☆☆☆☆ ★☆☆☆☆  C++でできること
C 2 ★★★★★ 67万円 ★☆☆☆☆ ★☆☆☆☆  C言語でできること
Python 3 ★★★★☆ 77万円 ★☆☆☆☆ ★★☆☆☆  Pythonでできること
JavaScript 4 ★★★☆☆ 72万円 ★☆☆☆☆ ★★☆☆☆  JavaScriptでできること
SQL 5 ★★★☆☆ 65万円 ★★★☆☆ ★☆☆☆☆  SQLでできること
Java 6 ★★★☆☆ 69万円 ★☆☆☆☆ ★★☆☆☆  Javaでできること
HTML/CSS 7 ★★★☆☆ 70万円 ★★★★★ ★★★★★  HTMLでできること
CSSでできること
PHP 8 ★★☆☆☆ 72万円 ★★☆☆☆ ★★☆☆☆  PHPでできること
COBOL 9 ★★☆☆☆ 61万円 ★☆☆☆☆ ★☆☆☆☆  COBOLでできること
Ruby 10 ★★☆☆☆ 80万円 ★★☆☆☆ ★★☆☆☆  Rubyでできること
Swift 11 ★☆☆☆☆ 79万円 ★★☆☆☆ ★★★★☆  Swiftでできること

Pythonでどんな業務効率化ができる?

PHPエンジニアになる

次に、業務効率化の側面からPythonでできることをご紹介していきます。

Pythonを利用すれば、人力で行っていたことをパソコンに代行してもらい、空いた時間を他の業務に充てることも可能です。

  1. PythonでExcelの自動化
  2. gmailのAPIを使ってメールの自動収集
  3. PDFやWordファイルの整形、文字抽出

1, PythonでExcelの自動化

PythonではOpenPyXLというライブラリを利用することで、Excelの操作を自動化できます。

例えば毎月末に作成する膨大な請求書や納品書をPythonが自動的にさばいてくれるようになったらどうでしょうか?
入力元になるデータに一定の規則性さえあれば、Excelに請求先や金額を自動転記させ、それをPDFファイルに出力し、指定メールアドレスへ送信する一連の動作をすべて自動化することができます。

Pythonを学習すれば、面倒なExcel操作からはおさらばです。

2. GmailのAPIを使ってメールの自動収集

gmailとslackをpythonで連携する

利用用途こそ限られてしまいますが、メールアドレスを複数使い分けていて、普段はSlackなどコミュニケーションアプリを活用されている方なら、PythonとGmailAPIを利用して全てのメッセージを一元管理することができます。

実際にプログラミング大陸編集部では、Gmailやチャットワークから受け取ったメッセージをすべてSlackに自動転送しています。個人的な話にはなりますが、仕事ごとに合計5つのメールアドレスと3つのコミュニケーションアプリを使い分けている私はAPI無しに生きていけません。

3, PDFやWordファイルの整形、文字抽出など

Python-docxというライブラリではwordファイルを、pdfminerというライブラリを利用すればPDFファイルから文字を抽出できます。

例えばテキストが画像化されたPDFファイルをテキストファイルに変換したい場合などは、Pythonの画像処理が役立つ場面です。
Pythonで大量のPDFファイルを一括処理してしまい、処理後のデータはテキストファイルに変換しておくなどのコードを書いておけば、業務効率を底上げできます。

画像ファイルが陳列されたPDFファイルは文字列の検索ができないため、資料作成の際には不便極まりないですよね。
Pythonでコードを組めば、身の回りの細かい作業を少しずつ簡略化できます。

プログラミング初心者がPythonを学ぶなら?

プログラミング初心者がPythonを学ぶ

プログラミング初心者がPythonをこれから学ぶなら、目的に合わせて最適な学習方法を選択しましょう。

ここではPythonをこれから学ぶ人を大きく2類型に分けてそれぞれ説明します。

  1. Pythonを学んで趣味程度の小規模な開発がしたい、自分の身の回りを便利にしたい方
  2. Pythonを学んでIT企業に転職したい、フリーランスエンジニアになりたい・事業を持ちたい方

1, Pythonを学んで趣味程度の小規模な開発をしたい方

Pythonで趣味程度の小規模な開発がしたい方や、プログラミングの素養を得たい方であれば、(1)Pythonを独学する方法 と(2)プログラミングスクールに通う方法 があります。

 

Pythonを独学する

Pythonの独学はコストを抑えてマイペースに勉強できる点にメリットがあります。
プログラミング学習にいくらでも時間をかけてもいいし、好きなときに好きなだけ勉強できるためストレスフリーです。
一方で独学は、講師からのフィードバックを受けられなかったり、モチベーションが続かなかったりするため、挫折しやすいというデメリットもあります。

 

プログラミングスクールで学ぶ

Pythonをプログラミングスクールで学習するのであれば、基礎基本を効率よく・網羅的に学習できます。
最近は講師とのマンツーマン指導ではなく、講師と生徒複数人で開講されるスクールが多いです。団体でカリキュラムが進むため、強制力があって挫折しにくいメリットがあったり、一人では考えつかなかったアイディアが生まれるメリットがあったりします。
一方でプログラミングスクールは月額利用料がかかってしまいます。毎週ある程度の時間を作る必要もあるため、忙しい方にはおすすめできません。

 

✓何のために学習するのか目的をハッキリさせる
✓どうしても作ってみたいサービスがあるなら、メンターが付くプログラミングスクールがおすすめ
✓なんとなくプログラミングの素養が欲しいだけなら独学で十分
独学かプログラミングスクールか、趣味程度の開発を考えている方なら好きな手段を選ぶべきです。
どちらがオススメかはっきり断言できませんが、より挫折しにくい手段はプログラミングスクールでしょう。ご自身の家計状況を踏まえた上で、そこに月額料金を支払う価値があるか十分に検討してみてください。

2, Pythonを学んでIT企業に転職したい、退職してフリーランスエンジニアになりたい方

Pythonエンジニアになる

Pythonを本格的に学んでIT企業に転職することを考えている方や、現職を辞めてフリーランスエンジニアになりたい方、その下準備を早いうちからしておきたい方ならプログラミングスクールがオススメです。

上記に当てはまる方は雇用関係のもと、報酬を受け取って業務をこなすことが前提になります。
Pythonを中途半端に学習したところで現場に通用するエンジニアにはなれません。プログラミングスクールで基礎基本を固めた上で、地道に実績を増やして経験を積んでいくことをおすすめします。

独学でのプログラミング学習は効率が悪いです。間違った学習を方向修正してくれるメンターがいませんし、わからないことがわからないままになってしまうケースも考えられます。プログラミングスクールなら講師にいつでも質問できるので、これから学習を始める方や、一度独学で挫折してしまった方にもオススメです。

✓網羅的に勉強する必要がある
✓プログラミングスクールなら効率よく体系的に学習可能
✓講師からのフィードバックが最大の利点
✓転職支援を行っている業者もあるので、よく比較する
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Pythonでできることまとめ

まとめ

  • Pythonは人気がある言語で案件数も多い
  • Pythonでできることとして、スクレイピングや作業の自動化がある
  • 確実に実力をつけるためメンターの元でPythonを学習するのがおすすめ

Pythonは人気のある言語であるため、開発案件も多数存在します。Pythonを学習すれば、メールの自動転送システムや書類の自動作成システムを制作可能です。

独学でのプログラミング学習は挫折しやすいです。メンターの元で確実にPythonのスキルを身につければ、プログラミング学習に費やしたコストもすぐに取り戻せます。

 

この記事でPythonのできることが理解できたら、『Pythonを学習するにおすすめのプログラミングスクール』や『Python以外の言語で開発できること』にも目を通してみてくださいね。

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